アダルトサイトでも荒稼ぎした星野ロミ「ネットビジネスには3つの成功法則がある」
『漫画村の真相』より
■ライバルサイトにトラフィックをあげることも
さらにもうひとつ、これは「③ユーザーの利便性確保」の部分です。
②でも説明したように、ぼくからすれば自分のサイトに来たお客さんが別のサイト、それこそXmoviesに行ったまま帰ってこないのが一番困るわけです。ヨソにはなくても、Share Videosに行けば動画がある、というファーストチョイスで居続けることが大事なのです。
アップロードされた動画は、いろいろな理由で削除されることがあります。少なくともぼくは、しかるべき削除依頼にはちゃんと対応していました。ただし動画が削除されていると、リンクを踏んでも動画が再生されないので、お客さんはなーんだ、となってしまいます。
これを避けるためにどうするかです。たとえばXmoviesとShare Videosの両方に動画があって、Xmoviesの動画が消えた場合、Xmoviesにない動画がShare Videosにあることになりますよね。そういう場合はいいのですが、逆にXmoviesにある動画がShare Videosにない場合はどうしたか。
潔く、自動でXmoviesに送るシステムにしたのです。見たい動画が見られさえすれば、その動画がどこのサイトに置いてあるかまで気にするユーザーは少ない。ただXmoviesだと見ようと思った動画が見られないことがあるけど、Share Videosだとそれがないわけです。動画を見られないことによるストレスがなくなるので、まずShare Videosをチョイスするようになりますよね。
さて、これらの施策はどれも劇的な効果を上げました。もちろん、一気に思いついたわけではありません。まとめブログ、アンテナサイト、そしてアダルトサイト、と経験を積みながら、日々改善していったものです。その中で見つけた「法則」は、自分で経験したからこそ見つけられたものではありますが、正直、ぼくでなければ見つけられなかったものだとは思わないのです。
なぜ他の人が先にやっていなかったのかはわかりません。適当に作って適当に儲かって、それで満足だったのかもしれません。
ぼくの場合、それまでは他の何をやっても続かなかったけれど、どうやって食べていけばいいか追い詰められた中、プログラムだけは面白いと思って、それに熱中したということで結果が出ただけなのかもしれない、と思います。
途中からは「作るのが好きだから」自分が思い描いたものを形にすることに夢中でした。
そういう意味では、レゴブロックを作って遊んでいた時代から何も変わっていない、とも言えます。
〈『漫画村の真相』(KKベストセラーズ刊)より構成〉